◆◇◆◇ EURO FOOTBALL #22(2005/3/11) ◆◇◆◇
2005/1/27 創刊
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□■ トピックス □■
1、チャンピオンズリーグ 第二戦結果詳報
アーセナル(ENG) vs バイエルン・ミュンヘン(GER)
レバークーゼン(GER)vs リバプール(ENG)
モナコ(FRA) vs PSV(NED)
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| 1、チャンピオンズリーグ 第二戦結果詳報 |
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アーセナル(ENG)vs バイエルン・ミュンヘン(GER)
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○得点
65分 アンリ |
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○交代
63分 レジェス→ピレス(アーセナル)
フラミニ→セスク(アーセナル)
72分 ダイスラー→ゼ・ロベルト(バイエルン)
79分 リュングベリ→ファン・ペルシー(アーセナル)
84分 ゲレーロ→リンケ(バイエルン)
92分 サリハミジッチ→ハーグリーブス(バイエルン)
〈試合概要〉
19分 ベルカンプにイエローカード
アーセナルのベルカンプが、スライディングでボールを奪い
に来たルシオの足を踏みつけてイエローカード。
軽くであったから良かったようなものの、体重が乗っていた
ら足が折れてしまうような悪質なものだった。
このプレイに代表されるように、序盤は荒れたプレイが多か
った。
21分 ビエラ 混戦からミドルシュート
ゴール前の混戦からこぼれたボールを、後ろから来たフリー
のビエラがシュート。ゴールは大きく枠を外れたが、ここま
でで最も可能性を感じさせるシュートだった。
40分 アンリ 左サイドからシュートもカーンに阻まれる
持ち前のスピードを活かして左サイドを駆け上がったアンリ。
角度のないところから狙いすましたシュートを放つが、身を
投げ出したカーンによって阻まれる。
41分 アーセナル 前半最大の猛攻
アンリのシュートが外れてすぐ、再びマイボールにしたアー
セナルが怒涛の攻撃。ゴール前で30秒以上シュートを撃ち
まくるが結局ゴールを割ることは出来ず。
ハイ・バリーが最も沸いた時間だった。
===================== 前半終了 =======================
得点:0−0
今日もハイ・バリーは熱狂的なサポータに包まれて最高の雰囲
気。第一戦1:3で敗れているアーセナルとしては序盤から攻
め立てたいところだが、中々思うようには運ばない。
むしろボール支配ではバイエルンが上回っているようにも見え
る。特に右サイドのサリハミジッチは何度もアーセナルディ
フェンスを切り裂いていた。バイエルンの試合巧者振りが際
立っていた。
ただ、両チームともかなり荒っぽいプレイが多く、怪我人が出
ないことを願う次第だ。
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54分 ビエラ 巧みなシュートも枠を外れる
ファウルのリスタートからクロスボールを胸でトラップした
ビエラ。その後、あのプラティニのトヨタカップでの幻のゴ
ールを彷彿とさせる巧みなプレイでシュートを放つが、惜し
くもゴール左に外れていく。
今日初めてカーンが反応できないシュートであった。
63分 レジェス→ピレス
フラミニ→セスク
今日先発を外れていたピレスが遂にピッチに現れ、セスクと
共に投入。スタジアムはスタンディングで彼を迎え入れた。
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65分 アンリ カウンター一発で先制
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アシュリー・コールからのロングボールを、走りこんでいた
アンリが見事なトラップから左足を振りぬき、美しいゴール
を叩き込む。
2:0で良いアーセナル。勝ち抜けへ向け俄然気運が高まる。
72分 ダイスラー→ゼ・ロベルト
このまま守りきっても良いバイエルンだが、ここでゼを投入
してくるあたり、あくまで攻撃を重視する姿勢が感じられる。
74分 バラックの強烈なミドルが炸裂
ゴール正面からバラックが左足で強烈なシュート。確実に枠
を捉えたがキーパーレーマンのファインセーブに阻まれる。
79分 リュングベリ→ファン・ペルシー
試合終盤 アーセナル猛攻
今までの鬱憤を晴らすかのように、延々とボールを支配し雨
のような攻撃を降らすアーセナル。やっと普段のガンナーズ
の姿が戻ってきた。
84分 ゲレーロ→リンケ
ここでFWを交代させ、DFのリンケを投入。アーセナルの
猛攻を何とか凌ぐ作戦に切り替えたか。
87分 トゥレのヘディングもカーン素晴らしいセーブ
まるで第一戦を彷彿とさせるかのようにまたしてもトゥレが
シュートを放つ。しかしカーンの壁は崩せない。
88分 ベルカンプのシュートは人垣を抜ける
ペナルティ付近、フリーのベルカンプがシュートを放つが、
ボールはゴール前にいた多くの選手の間を通り抜けゴール左
に抜けていく。
92分 サリハミジッチ→ハーグリーブス
===================== 試合終了 =======================
得点: 1−0
2試合合計:2−3
勝ち抜け: バイエルン・ミュンヘン
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○この試合の総評
前半、アーセナルはバイエルンの術中にまんまとはまっていた。
アーセナルにとって勝ち抜けの最低条件は2:0で、その攻撃
力を持ってすれば決して難しいことではない。
それを充分理解しているバイエルンは、決して守りに入ること
なく冷静にボールをキープして試合を支配していた。特に右の
サリハミジッチの活躍は際立っていた。
そんな試合展開が続いた後半18分、ベンゲルはピレスを投入。
その直後にアンリの先制点が決まると、流れは一気にアーセナ
ルに傾いた。その後はバイエルンをまったく寄せ付けない恐る
べき猛攻を見せ、ハイ・バリーは怒号のような歓声に包まれっ
放しであった。
しかしそんな異常な状況でも、自分たちのサッカーを見失わな
かったバイエルンに軍配。ホーム&アウェイ、二試合で決着を
つけるこの大会の「勝ち方」を知っているバイエルンが一枚上
手だった。
○今後の展望
相変わらず安定しすぎのサッカーを見せ付けたバイエルン。こ
れにはユベントスと同じような恐ろしさを感じた。
逆に言えば、どのようなサッカーをすればこのチームを倒すこ
とが出来るだろうか。果たしてベスト8で当たるのはどのチー
ムか。
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レバークーゼン(GER)vs リバプール(ENG)
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○得点
| 28分 ルイス・ガルシア
| 32分 ルイス・ガルシア
| 66分 バロシュ
87分 クジノベク |
○交代
52分 ドノバン→フリッツ(レバークーゼン)
69分 ラメロウ→カストロ(レバークーゼン)
キャラガー→ウェルシュ(リバプール)
73分 フィナン→ヌネス(リバプール)
〈試合概要〉
試合序盤
ゆっくりとした立ち上がりの両者。初戦3:1で勝っている
リバプールとしては、レバークーゼンの攻撃は充分凌げると
考えたか。
反対にレバークーゼンとしては少しでも早く先制点をもぎ
取っておきたいところだが、慎重になりすぎている様子。ボ
ール支配率もほぼ同じで、どちらのホームなのかも分かりに
くい(表記が「LEVvsLIV」ということもあるか?)ほどだ。
26分 ジェラードの地を這うシュート
スルーパスに抜け出たバロシュ。ゴール前に抜け出せるかと
思いきやディフェンスに止められる。しかし後ろから駆け上
がってきたジェラードがホイップするようなシュートを放つ。
キーパー何とか外に弾き出す。
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28分 リバプールアウェイで先制ゴールを奪う
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ジェラードのシュートから生まれたコーナーキック崩れのボ
ールを再びジェラードが中に折り返す。
そこへ中にするすると入ってきたルイス・ガルシアが足先で
僅かにコースを変え、リバプール先制点。アウェイでありな
がら先制点をもぎ取ったことで圧倒的優位に立った。
32分 ベルバトフ→ボロニン
レバークーゼン早くも選手交代。先制点を取られたことで攻
撃的な選手を増やすのかと思いきや、ベルバトフとの交代。
何かアクシデントでもあったのだろうか。
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32分 リバプール まさかの二点目
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コーナーキックをジェラードが蹴り、注意しなければいけな
いはずのビスチャンが全くのフリーに。ボールの軌道はキー
パーの正面であったが、前にいたルイス・ガルシアがコース
を変え、二点目を奪う。
レバークーゼンとしては痛すぎる追加点だ。
38分 ルイス・ガルシア 再びチャンス
カウンターから再びゴール前でフリーになったルイス・ガル
シア。切り返しから左足でシュートを放つが、ブットのファ
インセーブに阻まれる。
ルイス・ガルシアが特に素晴らしいというようにも見えない
のだが、レバークーゼンのディフェンス(というよりチーム
全体の士気)があまりにもお粗末。
======================= 前半終了 =======================
得点:0−2
序盤からピリッとしない両チーム。第一戦であれだけ面白い試
合を展開していただけに、正直期待外れ感は否めない。
特にレバークーゼンには全く覇気が感じられず、ファンでなく
とも何か怒りに似たものすら感じるほどだ。サポーターがまっ
たく盛り上がっていないのもいたしかたないだろう。
リバプールとしては早い時間に2点を奪い、この様子ではベス
ト8を決定づけたようにも見える。
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52分 ドノバン→フリッツ
55分 フランサ 決定的な場面でシュートミス
右サイドからのクロスに完全なフリーの状態でボレーに行く
が、バウンドが合わずにミスキックとなる。決定的なチャン
スだっただけに悔やまれるところ
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66分 バロシュ とどめの一発
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ゴール前の混戦で、真ん中ががら空きとなってしまったレバ
ークーゼンのディフェンス。相手ディフェンダーに当たった
ボールが偶然バロシュの前に転がった不運もあったが、とど
めの一撃を叩き込まれた。
元々元気のなかったレバークーゼンの息の根を完全に止めた
と言ってよいだろう。
69分 ラメロウ→カストロ
キャラガー→ウェルシュ
73分 フィナン→ヌネス
85分 ビーフォルカ フリーでシュートもゴールならず
ペナルティエリア内でフリーになったビーフォルカ。後は目
の前のゴールに蹴りこむだけという状態になったが、ウォー
ノックの好守と、シュートタイミングが遅れた事でゴールな
らず。
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87分 クジノベク 意地の一発
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試合終了間際、大歓声で応援を続ける観衆に応えるようにク
ジノベクが何とか一点を返す。決めた後もがっくりとうなだ
れている表情が印象的。
○この試合の総評
総じて怪我人が多く、とてもベストのコンディションとは言い
難かったレバークーゼンだが、試合全般に渡って何かピリッと
しなかった。覇気が感じられないというか、「勝とう」という
スピリットが見ている方にはまったく伝わって来なかった。
一方のリバプールも、ベストのコンディションとは言えないの
は同じであったが、第一戦で出場停止だったジェラードの活躍
もあり、危なげなく勝利を上げたという印象だった。
どちらかというと平凡と言わざるを得なかったこの試合で、最
も輝いていたのはレバークーゼンのサポーター達であったこと
は間違いがない。
自チームの敗退が決定的になったにも関わらず、その応援の声
はむしろ増すばかり。下を向きながら試合を続けるイレブンに
「しっかりしろ!俺達がいる!」という明白なメッセージを送
り続けていた。その魂とメッセージには見ているこちらが感動
してしまった。
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モナコ(FRA)vs PSV(NED)
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○得点
| 27分 ヘッセリンク
| 68分 ビーズリー
○交代
60分 プラシル→アデバイヨル(モナコ)
66分 ヘッセリンク→ビーズリー(PSV)
71分 サビオラ→ノンダ(モナコ)
78分 ファルファン→ロベルチ(モナコ)
○退場
76分 ジベ(モナコ)
〈試合概要〉
2分 カロン 挨拶代わりのファーストシュート
ペナルティエリアやや外側からのカロンのロングシュートは
キーパー横っ飛びでキャッチ。惜しいシュートだったが、ゲ
ームの流れを掴むには充分価値があるシュートに見えた。
9分 カロン 決定的なチャンス
完璧なタイミング、正に阿吽の呼吸のスルーパスで抜け出し
たカロン。ボールを胸トラップした時にはキーパーと1:1
だったが、シュートはGKの体に当たり外れる。
17分 モナコ 決定的なチャンス
カウンターで三人が抜け出し、数的優位の状況を作り出した
モナコ。中央のサビオラはシュートでなくパスを選択。しか
し、少し大きくなったパスのせいで遅れてしまい、プラシル
が放ったシュートはディフェンスに阻まれてしまう。
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27分 ヘッセリンクのヘディングシュートでPSV先制
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ずっと押され続けていたPSVだが、第一戦と同様コーナー
キックで貴重なアウェイゴールを奪う。
これで3点が必要となったモナコ。しかしルイ二世スタジア
ムの声援は、選手たちを鼓舞するかのように大きくなる。
======================= 前半終了 =======================
得点:0−1
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60分 プラシル→アデバイヨル
60分 チェバントン、サビオラ 立て続けにチャンス
猛攻を見せるモナコ。後半も開始から延々と攻め立て続ける。
チェバントンとサビオラの両FWにビッグチャンスが訪れる
が、得点には至らず。
66分 ヘッセリンク→ビーズリー
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69分 ビーズリーが勝負を決定づける一発
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左サイドで二人を振り切ったパク・チソンが中にクロスボー
ル。中央で待っていたコクーが右に流し、そこにいたビーズ
リーはただ押し込むだけだった。
二点目のアウェイゴールを奪われたモナコ。万事休す。
71分 サビオラ→ノンダ
76分 ジベ ファルファンへのファウルで一発退場
78分 ファルファン→ロベルチ
先ほどファウルを受けたファルファンがそのまま交代。怪我
がなければ良いが。
○この試合の総評
初戦1:0で敗れているモナコにとっては、まだまだチャンス
はあった。というより、むしろ有利に試合を運ぶべきであった
はずだ。しかし、圧倒的にボールを支配し散々シュートも放っ
ていながら終わってみれば結局二試合を通じて一点も奪うこと
が出来なかった。
チェバントンは得意のフリーキックなどで何とか活路を見出そ
うと奮闘していたもののもう一人のスピードスター、サビオラ
は完全に封じ込まれ、得意のドリブルを見せる機会もなかった。
昨年のファイナリストはここで散ることとなった。
一方のPSVは、堅守とカウンターという非常に分かりやすい
サッカーでここまで登りつめた。これがベスト8以降どこまで
通じるかは分からないが、唯一となってしまったオランダ勢の
誇りをかけたプレイを見せてもらいたいところ。
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