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◆◇◆◇ EURO FOOTBALL #29(2005/4/6) ◆◇◆◇
2005/1/27 創刊
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□■ トピックス □■
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┗1、チャンピオンズリーグ 準々決勝結果詳報
リバプール(ENG)vs ユベントス(ITA)
リヨン(FRA) vs PSV(NED)
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1、チャンピオンズリーグ 準々決勝結果詳報
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リバプール(ENG)vs ユベントス(ITA)
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○得点
10分 ヒーピア |
25分 ルイス・ガルシア |
| 63分 カンナバーロ
○交代
46分 ブラージ→ペッソット(ユベントス)
60分 デル・ピエロ→トレゼゲ(ユベントス)
67分 バロシュ→ヌニャス(リバプール)
73分 ル・タレッチ→シュミチェル(リバプール)
80分 ゼビナ→モンテーロ(ユベントス)
〈試合概要〉
6分 リバプールのファーストシュート
立ち上がりから優位に攻撃を展開するリバプール。最初のチャンス
を掴みフィナンがシュートを放つが、ボールはわずかに枠を外れる。
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10分 リバプール先制点
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依然ボールを支配し攻め立てるリバプール。ジェラードのコーナー
キックがこぼれたところ、がら空きになっていたヒーピアがゴール
マウスに蹴り込む。ユベントスの珍しいマーキングミスによる失点
であった。
しかし、二戦目を考慮に入れてもこれで俄然面白くなる得点である。
19分 バロシュ 惜しいチャンス
ユベントスにまったく攻撃をさせないリバプール。リバプールのキ
ーパーは数分前にようやくファーストタッチをしたほどである。
そんな中、カウンター気味からルイス・ガルシアの絶妙なクロスが
バロシュの目の前に。キーパーと一対一になり、少し触ればゴール
というところだったが、惜しくもボールは流れる。
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25分 ルイス・ガルシア 見事なボレーが突き刺さる
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これがあのユベントスかと思われるほどディフェンスがまったく安
定しない。そのチャンスを容赦なく追い詰めていくリバプール。
右からのクロスを見事な体裁きで左足に置き換え、そのままアウト
サイドにかけたドライブボレー。ボールは名手ブッフォンを嘲笑う
かのような見事な弧を描きゴールに吸い込まれる。
26分 ユベントス 初めてのチャンス
いい加減目が覚めたのか、本気で攻める姿勢が見られるようになっ
たユベントス。速攻からイブラヒモビッチのシュートはポストに弾
かれる。そこにネドベドが詰めるも、枠を外れる。
30分 デル・ピエロのシュートは弾かれる
彼にとって今日初めてのチャンスが訪れる。得意の左45度の角度
でキーパーと一対一になるが、コースを狙ったシュートは惜しくも
弾かれる。若干19歳のキーパー、スコット・カーソンの好手が光
る。
======前半終了======
得点:2−0
ユベントス優勢という大方の予想を、弾けるようなのびのびしたサッ
カーを見せることで自分たちの実力を誇示したリバプール。
それにしてもユベントスのディフェンス陣はまるでその面影を見るこ
とが出来ないほどボロボロ。リバプールのMF陣に右に左に面白いよ
うにボールを操られていた。
そして、前半終了時点での思わぬ点差。CLここまでの全試合で一点
以上取られていないユベントスにとっては正に予想外の結果だったと
言えるだろう。そして何より、数少ないチャンスもものに出来ず、点
差以上の何かを感じさせるような前半であった。
46分 ブラージ→ペッソット(ユベントス)
後半開始と同時に選手交代をしてきたカペッロ。これがどうでるか。
後半序盤
前半とは一転、膠着状態が続く後半の立ち上がり。しかしユベント
スはようやくらしさが出てきたか、少しずつ攻撃の糸口は見え始め
た。
60分 デル・ピエロ→トレゼゲ(ユベントス)
ここ最近の通例とも言える交代でトレゼゲ登場。あのマドリー戦の
ような活躍を見せることが出来るか。
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63分 カンナバーロ 意地の一発
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徐々に自分たちのリズムを取り戻したかのように見えるユベントス。
コーナーキックのこぼれ球からザンブロッタのクロスボールに合わ
せたのはオーバーラップしていたカンナバーロ。キーパーの手を弾
いたボールは転々と転がり、ゴールマウスへ。
キーパーのミスとは言えないまでも、もう一方のキーパーであれば
恐らく止めていたであろうシュートだったことは確か。
それにしても、リバプールの長身DFをものともしないカンナバー
ロの恐るべきジャンプ力を再び垣間見た。
67分 バロシュ→ヌニャス(リバプール)
今日決して調子を落としていたようには見えなかったバロシュだが、
ここでMFのヌニャスと交代。押し込まれていた分、やや守備を重
視した交代と見るべきか。
73分 ル・タレッチ→シュミチェル(リバプール)
再びFWを交代させるリバプール。これで純粋なストライカーはい
なくなった。消極的とも言えるこの采配がどう出るのか。
80分 ゼビナ→モンテーロ(ユベントス)
スライディングで足を痛めたゼビナ。自ら交代を申し出るアクシデ
ントで、恐らく肉離れと思われる。この試合のみならず後にも尾を
引きそうな痛い怪我である。
======試合終了======
得点:2−1
○総評
前半はとにかく、リバプールの巧みな攻めとユベントスの信じられな
いようなディフェンスの浮つきが目立った。特にピッチ上を自由に支
配するようなリバプールの攻撃は、このまま2ndレグまで制してし
まうのではないかというほどの勢いを感じた。
しかし後半に入り一転、膠着状態が続いた試合はユベントスが立ち
直ったというよりも、リバプールが大人しくなってしまったような印
象を受けた。それはカンナバーロの得点以降顕著で、FWの二人を交
代させるなど、明らかに守りに入る姿勢が見られた。2−1というス
コアは第二戦で決してリバプール有利に働くものではないと思うのだ
が、リードを広げるよりもむしろ二点目を恐れているように感じた。
そのリバプールの考え方はユベントスにとってはむしろ好都合。無理
に攻める必要もなく、アウェイゴールをひとつでも奪っていれば彼ら
にとっては十分と言える。
それは試合内容にも表れており、両チームとも一枚もカードをもらっ
ていない。それ自体は非常に良いことなのだが、クリーンな試合だっ
たからというより、お互いに慎重に(消極的に)なっていたことが原
因であったように見受けられた。
○二戦目へ向けて
負けたとはいえ、アウェイゴールを奪ったユーベ優勢なのは確か。
恐らく02−03シーズンのマドリーとの対戦のような、余裕を持っ
た戦いを展開してくることが予想される。
リバプールも今日のような戦い方が出来れば十分に勝機が見えてくる
のだが、ホームで圧倒的に強いユベントス相手にそれをするのは至難
の業。
試合巧者のユベントスに呑み込まれてしまうのか。はたまたリバプー
ルが真の古豪復活となるのか。
ますます目が離せない展開となることだろう。
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リヨン(FRA) vs PSV(NED)
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○得点
12分 マルダ |
| 79分 コクー
○交代
70分 ファルファン→ビーズリー(PSV)
〈試合概要〉
7分 ジュニーニョ 挨拶代わりのフリーキック
ゴール前かなり遠い距離からのフリーキック。その右足でいくつも
の得点を生み出したジュニーニョが挨拶代わりに直接狙ってくる。
わずかに枠を外れるものの、その弾道は好調さを物語っていた。
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12分 リヨン マルダのゴールで先制点
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試合序盤、まだ落ち着かないPSVディフェンスを突くように右サ
イドを駆け上がるゴブー。混戦の中、ヴィルトールのこぼれ球を押
し込んだのはマルダ。何のことはないゴロだったが、不運にもディ
フェンダーに当たり先制点となる。
32分 エッシェンのヘディングはキーパー正面
膠着状態が続いた試合中盤、どちらが優勢とも言えない展開が続い
た。そんな中、カウンターのこぼれ球を拾ったヴィルトールが、
ゆっくりとした攻撃の中から狙いすましたクロスを上げる。
ボールは中央にいたエッシェンにドンピシャで合うが、惜しくもキ
ーパー正面となった。
38分 エッシェンのシュートはポストに
豊富な運動量で、幾度も前線に顔を出しているエッシェン。混戦の
中から鋭いシュートを放つも、ボールは右ポストに弾かれる。
44分 ヘッセリンクのシュートは枠を外れる
一向に効果的な攻撃をすることが出来ないPSV。前半も終了間際
にようやく可能性を感じさせるシュートをヘッセリンクが放つ。し
かしボールはバーの上を通過していく。
======前半終了======
得点:1−0
ホームのリヨンがポゼッションでも優位に立っていたのは確かだが、
圧倒的に攻めまくっていたわけではなかった。そういう意味では、ま
だ試合が落ち着いていない開始早々の失点は非常に痛かった。
しかし、PSVは普段リーグ戦で見せるようなあの圧倒的な強さを
まったく見せられていない。後半にかけてどのような修正が見られる
かが鍵となってくることだろう。
60分 PSV 二度のコーナーキックのチャンスも活かせず
前半と同じように、お互いに決め手を欠く展開が続く。そんな中、
セットプレイを得意とするPSVが続けて二度のコーナーキックの
チャンスを得るが、ふたつともギリギリのところでゴールには結び
つかない。
65分 ゴブー ゴール前完全フリーもキーパーに弾かれる
リヨンの畳み掛けるような攻撃でこぼれたボールがゴブーの前に転
がる。ゴール直前3メートル。完全フリーでキーパーと対峙するも、
コースを狙ったシュートは若きブラジル人キーパー、ゴメスのすば
らしい反応により弾かれる。
70分 ファルファン→ビーズリー(PSV)
この時間帯でFWを交代させたPSV。スーパーサブ的な存在であ
るビーズリーが登場し、まだこのまま終わる気がないことを表して
いる。
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79分 コクー 鮮やかな同点ゴール
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まったくいいところなしの攻撃陣に業を煮やしたのか、キャプテン
でベテランのコクーが長いドリブルとワンツーでするすると上がっ
ていく。疲れからか少々足の止まったリヨンディフェンダー陣はそ
のゆっくりとしたドリブルを止めることが出来ず、シュートを許し
てしまう。ディフェンダーの股を抜いたテクニカルなシュートは、
キーパーも届かないゴール右隅に吸い込まれていった。
後半終盤
今までの試合展開が嘘だったように、余裕たっぷりでボールを支配
するPSV。無理に攻めようとせずにゆったりとしたボールキープ
で時間の消費にひたすら努めようとする。
======試合終了======
得点:1−1
○総評
互いに圧倒的な強さでリーグ戦の首位を突っ走っている両チームの戦
い。準々決勝の中では最も地味な対戦と言われてしまってはいるもの
の、玄人好みの渋い試合が展開されるのではないかという期待があっ
た。
しかし、これは前述のリバプールvsユベントスにも言えることだが、
正直に言って非常に重苦しい試合になってしまったことは否めない。
両チームとも慎重になりすぎるあまり失点を恐れ、消極的な戦いを展
開してしまった。特にリヨンは、流れが確実に自分たちにあった時間
帯でも積極的な攻撃を仕掛けることはせず、中途半端な展開に終始し
てしまった。
一方のPSVも普段の自分たちのサッカーはまったく影を潜め、それ
もリヨンの堅守のせいというよりは自滅によるところが大きかった。
しかしそれでも、アウェイゴールを奪って同点に持ち込んだことは非
常に大きなアドバンテージである。PSVはおおきな手土産を持って
オランダへと帰ることとなる。
○二戦目へ向けて
確かに重苦しい試合ではあったものの、これは一戦目には付き物とも
言える。今大会ではナンバーワンの攻撃力(一試合平均3点以上)を
誇るリヨンが、決勝トーナメント初戦のような爆発力を見せることも
十分に考えられる。
どちらにしろ、不利な立場に立たされたリヨンが猛攻をしかけること
が予想され、それをPSVがどういなしていくか、という試合展開に
なることだろう。
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