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◆◇◆◇ EURO FOOTBALL #40(2005/5/5) ◆◇◆◇
2005/1/27 創刊
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□■ トピックス □■
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┗1、チャンピオンズリーグ 準決勝結果詳報
PSV(NED) vs ミラン(ITA)
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1、チャンピオンズリーグ 準決勝結果詳報
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PSV(NED) vs ミラン(ITA)
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勝ち抜け:ミラン
○得点
9分 パク・チソン |
65分 コクー |
|91分 アンブロジーニ
92分 コクー |
○交代
46分 マルディーニ→カラーゼ(ミラン)
68分 セードルフ→トマソン(ミラン)
69分 ボウマ→ロベルト(PSV)
〈試合概要〉
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9分 パク・チソン 立ち上がりに先制点
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早い時間帯から攻め続けるPSV。アウェイで浮き足立つミラン
ディフェンスの隙を突く。
ヘッセリンクとパス&ゴーを仕掛ける。ヘッセリンクは自分で突破
しようとするがスタムに阻まれる。しかしこぼれたボールを走りこ
んだパクが押し込む。
PSVにとっては最高の形で先制点を奪うことに成功した
試合序盤 圧倒的にゲームを支配するPSV
パクの先制点後も圧倒的にボールを支配するPSV。ミランはほと
んどボールに触れることが出来ずいつもの姿はまったく見出せない
27分 ヘッセリンクのヘディングはバーに
左サイドで得たフリーキック。ファン・ボメルが蹴ったクロスに合
わせたのは今日先発のヘッセリンク。得意の高さを活かしたヘディ
ングだったが、ボールは惜しくもバーに直撃する
35分 セードルフのシュートは左に
徐々にではあるがボールを持てるようになってきたミラン。しかし
フィニッシュまでは中々持ち込めない。そんな状態に業を煮やした
か、セードルフが遠い位置から得意のミドルシュート。強烈なキッ
クだったがDFに当たりコーナーキックに
39分 ボウマのヘディング
またもフリーキックから。DFのボウマが強引に飛び込むように頭
で合わせる。基本に忠実な叩きつけるヘディングだったが、逆に地
面に大きく跳ね返り枠を外れてしまう
41分 カカのシュート
細かいパス回しで切り崩しゴール前まで持ってくるミラン。右のカ
フーからの折り返しにゴール正面であわせたのはカカ。フリーでの
シュートだったが、PSVアレックスの身を挺したディフェンスに
阻まれる
======前半終了======
得点:1−0
シェフチェンコの1トップを採用し、明らかに守備を重視した布陣を
敷いてきたミラン。
しかし正にそれが裏目に出たかのように、開始早々に失点してしまう。
その後もボールに触れることすらほとんど出来ず、細かいパスミスの
連続やボールをすぐに諦めてしまうなどの詰めの甘さで、大半の時間
帯をPSVに支配されていた。
アウェイの雰囲気にやや浮き足立っていたのか、連戦の疲れからなの
か普段の姿はまるで見られない前半だった。
逆にPSVとしては最高の形で先制点を取れたことで逆転へのモチベ
ーションは最高潮に。ゲームも完全に支配しそのまま一気に畳み掛け
たかったところだったが結局もう1点を奪うことは出来なかった。
ゲームを支配しながらも奪えなかった追加点。これが後半どのように
影響するだろうか。
46分 マルディーニ→カラーゼ(ミラン)
前半開始早々にヘッセリンクがボレーシュートに行ったところを止
めに入り、キックをまともに頭に受けてしまったマルディーニ。そ
の後治療を受け残りの時間帯をプレイしていたのだが、後半開始と
同時に交代となった。ミランとしては精神的な支柱であるキャプテ
ンを欠き、思わぬところで交代要員を一人使うことになった
53分 PSV立て続けに攻める
フリーキック、そのこぼれ球、そしてコーナーキックからのヘディ
ングなど立て続けに攻めるPSV。後半も流れは変わらずPSVに
ある
55分 アレックスのシュート
左サイドからイ・ヨンピョのグラウンダークロスに合わせたのはア
レックス。左足で放たれたシュートは大きく枠の上に外れる
57分 ミランにチャンス
カウンターで抜け出すカカとシェフチェンコ。2:2の状況を作り
カカが絶妙なラストパスを送るが、PSVルシウスが体を張って止
めに入り難を逃れる
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65分 PSV遂に追いつく
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カフーと対面する左サイドを後半何度も突破していたイ。精度の高
いクロスボールが入り合わせたのはコクー。マルディーニと代わっ
たカラーゼが対応できず遂にPSVが同点に追いつく。ホームであ
ることを考えればこれで一気にPSVが有利な状況となった
68分 セードルフ→トマソン(ミラン)
今日ミスの多かったセードルフとFWのトマソンを交代。守りきろ
うとしたミランはここに来て攻めに出た
69分 ボウマ→ロベルト(PSV)
76分 ロベルトの左足のシュート
途中から投入されたブラジル人フォワードロベルト。カフーを交わ
して左足のシュートを放つがキーパージーダのファインセーブに阻
まれる
80分 アンブロジーニのヘディング
コーナーキックから、フリーになっていたアンブロジーニがヘディ
ング。しかしボールはキーパーの正面に飛び弾かれてしまう
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91分 ミラン 遂に1点を奪う
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ここまで集中した守りを見せていたPSV。しかし、足がつって倒
れる選手が出るなどさすがに疲れは隠せない様子。
そして誰もが延長戦を予感したロスタイム。左サイド、カラーゼと
のワンツーで抜け出したのは今日ミランで一人動きの良かったカカ。
中でフリーとなっていたアンブロジーニの状況を冷静に判断し完璧
なクロスボールを上げる。受けたアンブロジーニも見事なヘディン
グシュートをPSVゴールに突き刺す。
この時点で試合は決したかのように見えた
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92分 コクー 執念の一発
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もう決勝進出を決めたような大喜びをしているミランイレブンをよ
そにまったく諦めていない男がいた。今シーズンここまでPSVを
引っ張ってきた真の立役者、コクーである。
ハーフウェイ付近からのロングボールをヘディングで落としたとこ
ろ美しいハーフボレー。、この状況で力を抑えたループ気味のシュ
ートを放てるところに尋常でない精神力を感じる。
このゴールで再び活気付くイレブンとスタジアム。試合終了までの
時間を猛烈に攻め立てる
======試合終了======
得点:3−1
勝ち抜け:ミラン
○この試合の総評
1stレグを2:0で勝ったミランが、ともすれば順当に勝ち抜けるの
ではないかと言われたこの対戦。しかし実際の内容は非常に緊迫した
好ゲームとなった。
まず試合を大きく盛り上げたのは開始早々の先制点。ミランとしては
最も注意しなくてはならなかった相手、パク・チソンがもぎ取った。
しかし前半はこのまま終了。今となっては完全に流れが傾いていたこ
の時間帯に1点でも取れていればと悔やまれる。パクもこのプレイ以
後はあまり目立つシーンがなかった。
対するミランは守りきることを意識したのか、シェフチェンコの1
トップを採用。クレスポとトマソンを温存する策に出た。
しかしこれが裏目に出ていたのは明白。中々前線に供給されないボー
ルに対しシェフチェンコは外に開いてボールを受けることしか出来ず、
本来しなければならないエリア内での仕事がまったく出来ずにいた。
DF、MFの選手達はパスミスを連発しボールはまったくつながらな
い。前線からのプレッシングも甘くすぐに諦めてしまう。
これでは得点が入るはずもなく、ミランはおよそ得点の可能性を感じ
られないまま戦い続けることに。
後半20分、コクーのゴールで追いついた時はスタジアムは歓喜の渦
に。ただ、このまま畳み掛けるように攻め続けたかったPSVをミラ
ンが何だかんだ寸前のところで食い止めていたのは事実。「詰めが甘
かった」と言ってしまえばそれまでだが、前半での豊富な運動量のつ
けが回ったか、若干足が止まっていた。
その後、トマソンを投入して2トップにしたミランは無駄のないコン
パクトな陣形が出来上がり、パスもよりスムーズにつながっていくよ
うになった。そしてその結果生まれたのがロスタイムの決勝点と言っ
ていだろう。
しかし悔やまれるのはPSVアレックス。最後の場面でアンブロジー
ニがフリーだったのは見えたはずだが、時間帯からくる疲れもあった
のか一人オフサイドランに残り、それを上げることも出来ず、付くこ
ともできず足が止まってしまっていた。見事なヘディングを決めたア
ンブロジーニを褒めるべきかもしれないが、試合後に号泣していたと
いう彼の姿は恐らくその場面を悔やんでのことではないだろうか。
しかし、この試合に関してのMVPは間違いなくコクー。CLという
舞台では敗れてしまったものの、この試合での彼の活躍は正に今シー
ズンPSVを世界の強豪に押し上げてきた姿そのものだった。
守備的な選手でありながら見事なゴールで二得点を奪ったことはもち
ろんだが、交代選手が入るごとに微妙にポジションを修正し決して無
駄な動きをしなかったのは正に経験がなせる業。ヒディング監督をは
じめ全選手が厚い信頼を寄せているのも当然のことに思えた。
試合終了後、ピッチに崩れ落ちる多くの選手達。しかし彼らは胸を
張っていい。まっすぐ前を見据えるコクーのように。
○決勝へ向けて
これでリバプール対ミランとなった決勝戦。
古豪復活を目指すリバプールは、準決勝で見せたあの高い集中力が維
持できればミランの攻撃を0封することも不可能ではない。問題は攻
撃。果たしてベニテス監督はいつものバロシュ1トップを採用するの
か。それとも復活したシセやキューエルをスタメンで使ってくるのか。
一方のミランは2トップを採用してくることは間違いないだろう。世
界最高と謳われるものの今日は振るわなかったディフェンス陣が本来
の力を発揮できれば、リバプールの攻撃を完璧に封じることも難しい
ことではない。あとは今日出場しなかったクレスポ、ルイ・コスタら
がどこでどういったアクセントをつけるのかが見所か。
不安材料としてはセリエAで激しいトップ争いを繰り広げている点。
決勝戦が行われる頃にもまだもつれていることは十分に考えられ、今
日も見られた選手達の疲労がピークに達していないことを祈りたい。
どちらが有利とも言うことは出来ないし、むしろここまできて言うだ
け野暮な話。何が起こるか分からない一発勝負、とにかく存分に楽し
みたい。
現地時間、5月25日。イスタンブールには何が待ち受けているのか。
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