メールマガジン #44




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ EURO FOOTBALL #44 (2005/5/26)     2005/1/27 創刊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ────────────────────────────────┐ □■ トピックス □■ ● ┗1、チャンピオンズリーグ 決勝結果詳報  ミラン(ITA) vs リバプール(ENG) □■□■□■□■□■□ ────────────────────────────────┘ _______________________ 1、チャンピオンズリーグ 決勝結果詳報  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ミラン(ITA) vs リバプール(ENG) ___■■■■_________■■■■___ ______■__________  ■___ ___■■■■__■■■■■__■■■■___ ______■_________   ■___ ___■■■■_________■■■■___ 延長戦 ___■■■■_________■■■■___ ___■__■_________■__■___ ___■__■__■■■■■__■__■___ ___■__■_________■__■___ ___■■■■_________■■■■___ PK戦  ミラン   |×|×|○|○|×‖ 2 ---------------------------------  リバプール |○|○|×|○| ‖ 3 ○得点 1分  マルディーニ | 39分 クレスポ | 43分 クレスポ | |54分 ジェラード |56分 スミチェル |60分 シャビ・アロンソ ○交代 22分 キューエル→スミチェル(リバプール) 46分 フィナン→ハマン(リバプール) 85分 バロシュ→シセ(リバプール)     クレスポ→トマソン(ミラン)     セードルフ→セルジーニョ(ミラン) 延長後半6分 ガットゥーゾ→ルイ・コスタ(ミラン) 〈試合概要〉 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 1分 マルディーニ いきなりのゴール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 異常な興奮に包まれたトルコ・イスタンブール。キックオフと共に怒 号のような歓声が鳴り響く。 試合開始から数十秒、まだリバプール選手が一度もボールタッチして いない状況で生まれたフリーキック。ピルロのマイナス気味のボール にボレーで合わせたのはキャプテンのマルディーニ。ワンバウンドし たボールはうまいことゴールに吸い込まれ、ミラン何と開始一分にも 満たない時間帯に先制。 のどから手が出るほど欲しかった先制点のはずだが、このあまりにも 早すぎる得点がこの後どう影響するのか。 14分 クレスポのヘディング コーナーキックから、ニアにいたクレスポがうまく擦らした形のヘ ディングを合わせる。コースも良かったがゴールマウスに入っていた ルイス・ガルシアが身を挺して防ぐ。 ここまではミランの時間帯といっていいだろう。 22分 キューエル→スミチェル(リバプール) 今日スタメンに入っていたハリー・キューエル。しかし足の痛みを訴 え早くも交代。今シーズンは思い通りの活躍が出来なかった彼。今日 のこの試合にかけるものはひとしおだったはずだが、結局最後まで不 本意な形で終えることになってしまった。 28分 シェフチェンコのゴールはオフサイド カウンターからカカが完全にフリーになる。ツートップのどちらにも 出せる状態でシェフチェンコを選択し、落ち着いてゴール右に流し込 む。しかしぎりぎりのところでオフサイドの判定。アンチェロッティ は猛抗議だった。 36分 ルイス・ガルシアのボレーシュート ジェラードの機転の利いたサイドチェンジから、ノーバウンドで二人 を経由したボールが最後ルイス・ガルシアの元に。ゴール前絶好の チャンスだったが惜しくも当たりそこね。しかしリバプールが今日始 めて垣間見せた美しいプレイだった。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 39分 クレスポ 完璧な流れから追加点 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 直前に大きなチャンスを逸したリバプール。再びミランのカウンター。 ボールを持ったカカがシェフチェンコに絶妙な浮き球のスルーパスを 出すと、シェフチェンコはシュートを撃たずにマイナスへパス。待っ ていたクレスポが流されそうになりながらもゴールに流し込む。 リバプールディフェンスとしてはどうすることも出来ないあまりにも 完璧な流れからの得点だった。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 43分 クレスポ 立て続けにゴール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 直前で最高の時間帯に追加点を奪えたミラン。このまま前半を終えた いところだったが、更に得点を追加した。 ハーフウェイライン前でうまい形でボールを受けたカカが、まるで毒 針のようなスルーパスを前線のクレスポへぴたり。キーパーと一対一 になったクレスポは落ち着いたループシュートを見せ、ミラン何と前 半だけで三点目。ここまでの得点が入るとは誰も予想していなかった だろう。 ======前半終了====== 得点:3−0 思えばマルディーニの開始早々の先制点が、この後の波乱の展開を予 見していたのだろうか。互いにディフェンスが強固なことから始まる 前からPK戦の話まで出ていたこの試合。蓋を開けてみればミランが前 半だけで大量3得点を奪ってしまった。 試合は終始ミランペース。この大舞台とは思えないほどの落ち着きを 見せていたミランは、ここ数試合で見せていたような体の鈍さは全く 見られなかった。マイボール時には落ち着いて回し、敵に渡ったとき にはすかさず守備を固めてほとんどのチャンスをチャンスになる前に 潰していた。 逆にリバプールはまったくといっていいほど自分達のプレイが出来な かった。ミランの横綱相撲っぷりに完全に呑まれていた。確かに下馬 評ではミラン優勢と言われていたかもしれないが、この決勝まで来た チームに実力差などほとんどないはず。これが経験の差というものか 46分 フィナン→ハマン(リバプール) 50分 シャビ・アロンソのシュート お互いに選手の交代はなかった両チーム。立ち上がり、やはり前がか りになるリバプール。シャビ・アロンソが遠目から放ったボールは地 面を這うような強烈なものだったが、わずかにゴール左 52分 シェフチェンコのフリーキック トラオレのミスから再びミランのカウンター。カカがもらったファウ ルに蹴ったのはシェフチェンコ。ボールは強烈な弾道でゴールに向 かったが、デュデクの好セーブに阻まれる 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 54分 ジェラード 反撃の狼煙 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 前半よりやや前に位置していたジェラード。左からのクロスにバネの あるジャンプであわせたヘディングシュートは見事な軌道を描きゴー ルへ突き刺さる。リバプール、早い時間帯に反撃の狼煙を上げた 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 56分 スミチェル 立て続けに二点目 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 1点を返したことで完全に流れがリバプールに。息を吹き返したイレ ブンに「ザ・レッズ」のサポーターが後押しし、スタジアムの雰囲気 もリバプールのものになった。 中盤の底から放たれたスミチェルの強烈なロングシュートは、バロ シュにわずかにかすりゴール左隅に突き刺さる。リバプール、あっと いう間に一点差にまで追い上げた。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 60分 リバプール、PKで遂に同点 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 これがサッカーというものか。前半あれだけ押されていたリバプール がまるで人が変わったかのように素晴らしいプレイを見せる。 ペナルティエリア内、ゴール正面でフリーになったジェラードにミラ ンガットゥーゾがたまらずファウル(触っていないようにも見えたが)。 これで得たPKを蹴るのはシャビ・アロンソ。ジーダの好反応で一度は 止めるものの、こぼれ球を押し込んだ。 リバプール、何とわずか6分で三点を返す。本当に何が起こるか分か らなくなった。 69分 シェフチェンコのシュート 完全に流れを奪われたミランだったが、同点以降は再び落ち着きを取 り戻す。若干小康状態に入った試合展開にミランの攻撃は相変わらず この三人。カカ→クレスポを経由したボールに最後左足であわせるも、 カバーに入ったトラオレの好守に阻まれる。ここまでミスを連発して いたトラオレだったが、ここで面目躍如か。 80分 ミラン 決定的なチャンスを逃す 中盤でボールを受けたシェフチェンコ。そのままするすると2、3人 を交わして前線に駆け上がる。ラストパスはフリーのクレスポへ。 ゆっくりとした動きからクロスを選択したクレスポだったが、カカへ のボールは懸命に戻ってきたキャラガーに阻まれた。ミランとしては 決定的なチャンスを逸した。 85分 バロシュ→シセ(リバプール)     クレスポ→トマソン(ミラン)     セードルフ→セルジーニョ(ミラン) 両監督がここで一斉に選手交代。勝負に出る。 88分 スタムのヘディングからカカ コーナーキックから、上がっていたスタムがヘディングで合わせ、飛 んだボールがカカの頭に。しかし一瞬の出来事に対応しきれずボール は流れてしまう ======前後半終了====== 得点:3−3 延長前半10分 トマソンに決定的なチャンス 激闘の90分からか、それとも慎重にいくあまりか、お互いにかなり 運動量の落ちた延長戦。そんな中、ミランの途中交代選手セルジー ニョとトマソンがチャンスを演出。 左サイドからの長いクロスが飛び込んだトマソンの元に。フリーの決 定的なチャンスだったが、惜しくも合わせられず 延長後半6分 ガットゥーゾ→ルイ・コスタ(ミラン) ここで守備の要ガットゥーゾを交代させ、ルイ・コスタを投入。PK戦 も見越しての攻撃的な交代になった。 延長後半12分 シェフチェンコに二度の決定的なチャンス ほとんどの選手の動きが止まる中、ひときわ元気なのがミランセルジ ーニョ。鋭いクロスが前線に送られると飛び込んだシェフチェンコが 頭で合わせる。完璧なタイミングだったがキーパーデュデクの正面。 弾いたボールがもう一度今度は足元に転がるが、再び奇跡的なセービ ングでデュデクが弾き返す PK戦  ミラン   |×|×|○|○|×‖ 2 ---------------------------------  リバプール |○|○|×|○| ‖ 3 ○総評 サッカーは何が起こるか分からない。口ではよく言われることがこう して目の前で再現された。果たして誰がこんな試合を予想しただろう か。これがドラマだったらあまりにも出来すぎである。 3点を先制したミランは正に王者の貫禄を見せつけ、リバプールに格 の違いすら感じさせる戦いぶりを見せた。 もう試合が決まったかと思われた後半、ミランに油断があったとは思 わないが、わずか6分の間に同点に追いつかれてしまった。思えば、 この時から既に流れはリバプールに傾いていた。その後試合終了まで ミランは前半の動きを取り戻すことが出来ず、その流れをPK戦にもも ちこんで敗退となってしまった。 一方、下馬評を覆し後世に伝えられるであろう見事な大逆転劇を繰り 広げたリバプール。勝因を分析すると様々あるだろうが、追いついた 3点は全てほとんど勢いのようなもので、前半終了以降最後までゴー ルマウスを守り続けたディフェンス陣こそ称えられるべきだろう。 キーパーのデュデクは、不安定なプレイを見せる部分もあったが要所 要所で好セーブを連発。特に延長後半終了間際のシェフチェンコの シュートを止めたのは大きかった。そしてPK戦で二本を止めたことも 賞賛に値する。そして、キャラガーの活躍だ。最後は足をつりながら スピードのあるミラン攻撃陣に必死に食らいついていき、再三のピン チを身を投げ出して防いだ。 リバプールは確かにミランほどの華麗なサッカーは出来なかったかも しれない。しかし、「泥臭い」といえるようなド根性サッカーで遂に ヨーロッパの頂点に昇りつめてしまった。 数々の強敵を倒し、ビッグイヤーを掲げたイングランドの古豪復活を 祝したい。 そして、このリバプールの逆転劇を支えたのはサポーター達だったと 言っても過言ではない。トルコのスタジアムであったはずが、まるで リバプールのホームであるかのような熱烈な応援。PK時にもミランが 蹴る時にはブーイングの嵐が鳴り響いた。後半1点を返されてからミ ランの動きがおかしくなったのはこのサポーター達の力が大きく影響 していただろう。名物「ネバー・ウォーク・アローン」は恐らく朝ま でリバプールの町に鳴り響いていることだろう。 ==================================================================== 内容に関して、毎回慎重な検討を行っておりますが その真偽に関しては免責でお願いいたします。申し訳ございません。 本文の無断転載は禁止です。 ホームページアドレス http://www7a.biglobe.ne.jp/~eurofootball (変わりました) ご意見、ご要望、ご指摘、お怒り、何でもお待ちしております。 craziest2004jp@yahoo.co.jp メルマガの購読・停止はこちらにお願いいたします。 http://www.mag2.com/m/0000147736.htm http://www.melma.com/mag/54/m00131654/ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ Copyright (C) 2005 EURO FOOTBALL. 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